抗加齢医学からドライマウスの改善を探る

 日本には 腹八分目に医者いらず という言葉があります。満腹になるまで食べないで、少し控えめにしておけば健康でいられる、ということを表した故事成句があります。 
 この腹八分目の手法が、今,抗加齢医学において最もエビデンスのある学説として,注目を集めています。それが「カロリー制限」です。2009年、Science誌に掲載された論文にも、サルに対して腹七分目、つまり30%のカロリー制限を20年間にわたり行ったところ寿命が延び、癌、糖尿病、心臓病などが大幅に低下したと報告されており、人間への効果が期待されています。
 そこでドライマウスの原因となる唾液の分泌の低下が、加齢に伴って引き起こされるのであれば、カロリー制限により,その低下を防げるのではと、マウスで研究された。生後1年から30%のカロリー制限を行ったマウスでは、食べたいだけ食べられる環境で飼育したマウスが唾液量が若干減少が見られたのに対し、唾液が増加傾向が見られた、という報告があります。したがってカロリー制限は,唾液分泌の減少を抑え、ドライマウスの改善に役立つ可能性があるということです。カロリー制限は、いわゆるダイエットとは異なり,必要なタンパク質,脂質、ビタミン,ミネラルなどは充分摂り、総カロリー量を抑える方法です。(出典;ドライマウス研究会 ドライマウス通信)

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