顎関節症に影響を与える新たな行動要因

顎関節症は顎関節や咀嚼筋の解剖学的な要因、ストレスや不安、睡眠時の歯ぎしりや習癖行動など様々な要因が関係する多因子疾患である。色々な要因が積み重なり生体の耐久力を超えてしまい顎関節症が発症する。その中でも咀嚼筋に加わる『力』の影響は少なくない。
顎関節症に関連した症状に直接影響しているものは、外傷や睡眠時ブラキシズム(歯ぎしり)、覚醒時ブラキシズム(くいしばりやかみしめ)であるが、それらの概念とは異なる『上下歯列接触癖(Tooth Contacting Habit:TCH)が顎関節症に関係があると近年いわれている。
痛みのある顎関節症患者においては60〜70%がこのTCHを持っているとされ,痛みの持続や悪化に影響を及ぼす可能性がある。 顎関節や咀嚼筋に蓄積した疲労が痛みの原因となり、その対策としては、咀嚼筋のストレッチを目的とした『咀嚼筋伸展訓練』があげられる。また、行動要因を軽減させるものとしては「TCHのコントロール」があげられる。

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