遅延型アレルギーって?症状と原因、対策

アレルギーはその反応によってⅠ(1)からⅣ(4)型に分類されます。
そのなかで遅延型アレルギーはⅣ(4)型にあたり、原因となるアレルゲンを食べるまたは触れてから24から72時間以上経過してから症状が現れるのが特徴です。
代表的な遅延型アレルギーには細胞性免疫、ツベルクリン型とも呼ばれています。代表的な疾患に接触性皮膚炎、アレルギー性脳炎、アトピー性皮膚炎、過敏性肺炎、移植拒絶反応、結核性空洞、薬剤アレルギー、金属アレルギー、ウイルス免疫、類上皮細胞性肉芽腫、天然痘・麻疹の発疹などがあります。

■症状
遅延型アレルギーの皮膚反応は、アレルギーの原因となる物質を食べるまたは触れてから24から72時間後に紅斑・硬結が最大となるのを特徴とする炎症反応が起こります。
また遅延型アレルギーは他のアレルギーと違い体液性の抗体ではなく、リンパ球によっって起こるという特徴があります。
すぐに症状が現れないため、原因となるアレルゲンの特定が難しく、また症状事態が命に関わるようなものでないことも多く、アレルギーと気付かずに放置してしまう場合も少なくありません。
しかしアレルギーによる炎症反応が強い場合は潰瘍を形成することもあり注意が必要です。

■原因
遅延型アレルギーの原因は食べ物だけでなく、薬剤や化学繊維、金属など多岐にわたります。
何にアレルギー反応が起こるのか、どのような症状が出るのかは個人差があるためすぐに断定はできません。また今までは特に症状がなかったものの、同じものを食べ続ける事や身につける事で新たにアレルギー反応が起こってしまう場合もあります。
原因となるアレルゲンの特定には、どのような時にどんな症状が出たのか詳しく問診を行う、皮膚テスト、血液検査、負荷誘発テストなどを経て専門家がしっかりと診断する事が必要です。
市販の検査キットなどもありますが、食物のIgG抗体は正常な人でも陽性になる事も少なくないため、アレルゲンでない食品まで除去してしまい、意味のない食事制限から栄養バランスが崩れ健康被害を出してしまう危険があるためです。そのような事態に陥らないためにも、原因のアレルゲンを特定するためには専門家の判断が必要となります。

■対策
アレルギー疾患の予防・治療は原因となるアレルゲンに食べる接する機会をなくすことです。原因のアレルゲンが特定できれば、ほとんどの場合症状の改善ができます。むやみな薬物使用は予期せぬ副作用を引き起こしてしまうこともあるため、まずは原因のアレルゲンから遠ざけるような環境の整備が基本です。食物にアレルギー反応が出た場合、正しい診断に基づいて最小限の食物除去を行います。その際、栄養が偏らないよう代替用品を摂取するようにしましょう。また加工食品にもアレルゲンが含まれている事があるため注意が必要です。
薬物療法として、抗アレルギー内服薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬などを補助的に使用してゆきます。

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