先日、摂食機能訓練に必要な知識を研修してきました。摂食訓練を行う上で顔面•口•首の筋肉について理解し、それらの筋肉の正常な機能を発揮させるための適切な姿勢や介助方法について学びました。
筋肉としては表情筋、咀嚼筋、前頸筋があります。表情筋は喜怒哀楽の表情を作るのに最も関与します。また摂食では捕食時の口唇閉鎖や食べ物の歯列の外側にいくのを防止するのに役立ちます。乳児においては哺乳動作に関係します。表情筋の中で口輪筋は口の周囲を輪状に囲む筋肉で口唇閉鎖や口を尖らせる役割をします。頰筋は口輪筋より頰部に水平に移行し口の開閉に応じ頰に一定の緊張を与えて食べ物が歯列の外側に行くのを防ぎ、頰粘膜を噛まないようにする働きがあります。開口すると頰筋は弛緩し閉じると収縮します。
表情筋が頭、顔から首にかけて皮膚のすぐ下に広がる、薄く小さい筋肉群に対し食物を咀嚼するときに使う大きな筋肉群として咀嚼筋があり、全部で4種類あります。また首の前の部分にあり下顎と胸骨との間を縦に走る筋群で顎を開いたり、嚥下する時に働くのが前頸筋です。
摂食機能は直接食べ物が口唇、歯肉,舌、口蓋、歯などに触れる表面感覚と、咀嚼筋の深部感覚、顎関節、歯根膜の受容器,視覚,聴覚、嗅覚など感覚に対応し多くの筋肉が複雑に協調して動きます。
食べ物を口に入れ嚥下するまでは口呼吸することができません。普通口呼吸している場合は鼻呼吸の訓練が必要です。また嚥下促進訓練に歯肉のマッサージをし。唾液を出して嚥下を促します。口を閉じることができるように口唇訓練をします。他に舌訓練、頰訓練、咀嚼訓練をしていきます。
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